古くさい三つのBの伝説やパス&ゴー云々。“今 ここ” だけではないサッカー沃野....
積年の疑問だったダニューブ・フットボール。さかのぼって調べてみても、いまだ茫洋としております。
当ブログのスタート時にたくさん引用した「サッカー・レボリューション」は、このドナウ式サッカーで育ったウィリー・マイスルの著作です。ウィーン、ドナウ流域は、マイスルの時代にあっては大陸ヨーロッパ・サッカーの本流。その地で行っていたサッカーは、英国草創期スタイルの一つを継承・発展させたものと思われ、技巧と、そして動きで崩すポジショニング・ゲーム、往古の “トータル・フットボール”…。「サッカー・レボリューション」の中で、マイスルはさらに流動性を発展させた将来のサッカーを予想し、望み得る最良のものを“Whirl”、渦巻きと称しました。
長らくポジショニング固定に傾きすぎていたプロ・サッカーの試合ぶりが、二十一世紀になって流動性を取り戻し始めたかのようで、2007年には、アーセナルやローマなどの一流クラブがポジション・チェンジを多用して成功、マンチェスター・ユナイテッドまでが似た方向性を示していました。本来的なボールなしの動きが復権していくのか、ふたたび揺り戻されて、固着ポジショニングの役割分担サッカー、スペシャリスト礼賛に返るのか。
サッカーは日々休まずに進歩するように称されます。しかし、かつてのスタイルと通底する流動サッカーが、たとえば「0トップ」「複雑系」などと呼ばれたりして、最新モデルの一つだと騒がれました。また、今さら馬鹿馬鹿しくなるような「人もボールも動く」といったスローガンまでもてはやされました。過去と同一ではないとはいえ、ある種の復古です。
最新環境に順応する競争をしている中、下層の技術水準は向上し、選手は大柄になったようです。かたや、三つのBやパス&ゴー等々、過去の常識は一部忘却された模様。最先端は最良と同義でもなく、そして本質は変わっていないにもかかわらず。日々進歩? ここ五十年前後の間、人間は体格が少し巨大化しただけのはずでは?
映るでしょうか。西ドイツ戦同点劇は1分30秒あたり。